ピラティスの種類とそれぞれの目的・効果の違いとは?|医学的視点で解説

こんにちは!
Viviピラティス/札幌ピラティス インストラクターのダイチです!

「ピラティスってどれも同じじゃないの?」

「マシンピラティスとマットピラティスの違いって何?」

「ダイエットに効くって本当? 嘘じゃない?」

このような疑問を持つ方は少なくありません。実は、ピラティスにはいくつかの異なるスタイルがあり、それぞれ目的や効果が違います。

本記事では、ピラティスの主要な種類とその特徴・効果を医学的な視点と実際のエビデンスを交えて解説し、同時によくある“誤解”や“間違った情報”についても触れていきます。

そもそもピラティスとは?

ピラティスは、ジョセフ・H・ピラティスによって開発されたエクササイズメソッドで、もともとは負傷兵のリハビリを目的として始まりました。

彼はこの運動を「コントロロジー(Contrology)」と呼び、“体と心をコントロールする能力の向上”を目指していました。

現在では、医療・フィットネス・美容の分野にまで広がり、さまざまなバリエーションが誕生しています。

【1】マットピラティス|最も基本的なスタイル

概要

マットピラティスは、ヨガマットの上で自重を使って行うエクササイズです。器具を使わず、体幹やインナーマッスルを意識して行う動作が中心です。

医学的効果

  • 体幹の安定性向上
  • 姿勢改善
  • 腰痛予防・軽減(RCTレベルの研究あり)
  • 骨盤底筋の活性化(出産後のケアに有効)

ある研究では、8週間のマットピラティスプログラムにより、慢性腰痛患者の痛みが有意に軽減したとの報告もあります(Lim et al., 2011)。

誤解されがちな点

「マットは初心者用、マシンは上級者用」というイメージがありますが、実際は逆の場合もあります。マットは身体のサポートがない分、自身のコントロール力が必要で、意外と難易度が高いこともあります。

【2】マシンピラティス(リフォーマー)|道具を使った精密なアプローチ

概要

マシンピラティスでは、リフォーマーやキャデラックなどの専用機器を使用します。スプリングの抵抗やサポートを利用しながら、より細かく、安全かつ効果的に身体を動かすことができます。

医学的効果

  • 筋出力の向上(とくに体幹と下肢)
  • リハビリとしての安全性の高さ
  • 動作パターンの再教育
  • 高齢者のバランス能力改善(転倒リスク軽減)

2020年の研究では、リフォーマーピラティスは骨粗鬆症予防や体組成改善に有効であることが示されました(Moraes et al., 2020)。

誤解されがちな点

「マシン=筋トレ」「マシン=痩せる」という認識は誤りです。マシンピラティスは筋肥大よりも動作の質の向上や神経-筋連携のトレーニングを目的としています。体重が落ちるというより、身体のラインや可動性に変化が出やすいです。

【3】スタンディング・ピラティス|姿勢・歩行・機能性向上に特化

概要

立位で行うピラティスで、日常動作に直結する動きを強化するのが目的です。歩行やバランス、立位姿勢などに特化した指導がされます。

医学的効果

  • 歩行時の荷重バランス改善
  • 片脚立位能力の向上
  • 高齢者の転倒リスク低下
  • アスリートの動作最適化

特に変形性膝関節症や脳卒中後のリハビリにおいて、立位バランストレーニングと組み合わせたピラティスは有効性が示されています。

【4】現代的ピラティス(韓国式・POPピラティスなど)

韓国式ピラティス

美容やダイエット志向の高い韓国では、体幹強化よりも美脚・くびれ・ヒップアップなどを重視したエクササイズが多く展開されています。リフォーマーを使ったオリジナルのプログラムが特徴です。

医学的には、美容的な効果と同時に仙腸関節周囲の安定性や体幹固定性が改善されることが報告されています。

POPピラティス

音楽に合わせてダンスのようにピラティスを行うスタイル。エンタメ要素が強く、楽しさ・継続性・有酸素運動としての要素が高いのが特徴です。

ただし、医学的には個別の補正が難しい・正しいフォームが取りにくいというデメリットもあるため、初心者や痛みがある方には注意が必要です。

【注意】ピラティスにまつわる“嘘”と誤解

  • ❌「ピラティスをすれば必ず痩せる」→ピラティス単体での消費カロリーは比較的少ないです。脂肪燃焼よりも姿勢改善・機能向上がメインの目的です。
  • ❌「どんな人でもYouTube動画を見れば効果が出る」→フォームの乱れや誤った動作パターンは逆に腰痛や肩こりを悪化させるリスクも。医学的には個別評価と段階的な指導が推奨されます。
  • ❌「マシンがあれば誰でも効果が出る」→道具を使えば良いのではなく、“どう使うか”が重要です。専門知識のある指導者の存在が、効果の鍵を握ります。

まとめ|目的に合わせたピラティスを選ぼう

ピラティスには「これが正解」というひとつの型はありません。

それぞれのスタイルに特徴があり、目的・身体の状態・ライフスタイルに応じた選び方がとても重要です。

医療やリハビリの知識を持つインストラクターのもとで正しく行えば、ピラティスは「単なる運動」を超えて、身体の再教育・予防医療・QOL向上のための強力なツールになります。

あなたが今求めているのは、

  • 痛みの改善ですか?
  • 姿勢の矯正ですか?
  • 美しいボディラインの形成ですか?
  • 再発予防ですか?

それに応じて、ピラティスの“種類”を選ぶことが、最も効果的な一歩になります!