こんにちは!
Viviピラティス/札幌ピラティス インストラクターのダイチです!
今回は「代謝機能」にフォーカスしました!
医学的に見たピラティスと代謝機能の関係
「代謝を上げたい」「痩せやすい体をつくりたい」
こうした悩みを抱える方は少なくありません。代謝と聞くと、激しい筋トレや有酸素運動を思い浮かべがちですが、実はピラティスのような“低強度かつ精密な運動”も、代謝機能の向上に大きく貢献することが明らかになってきています。
本記事では、代謝の仕組みを医学的に紐解きながら、ピラティスがどのようにその機能を活性化させるのかを、エビデンスベースで丁寧に解説していきます。
そもそも「代謝」とは何か?
代謝とは、「身体がエネルギーを生産・消費するすべての反応」のことを指します。具体的には以下の3つに分類されます。
- 基礎代謝:呼吸・体温維持・心臓の拍動など、生命維持に必要な最小限のエネルギー
- 活動代謝:運動や日常生活で消費されるエネルギー
- 食事誘発性熱産生(DIT):食事の消化・吸収に使われるエネルギー
中でも最も大きな割合を占めるのが基礎代謝(約60〜70%)です。これは主に筋肉量・内臓の働き・自律神経のバランスによって左右されます。
ピラティスが代謝に与える3つの医学的アプローチ
① インナーマッスル強化による基礎代謝の向上
ピラティスの大きな特徴は、表面の大きな筋肉ではなく、深層筋(インナーマッスル)に働きかける点です。特に「腹横筋」「多裂筋」「骨盤底筋群」などのコア筋群は、姿勢維持だけでなくエネルギーの静的消費にも関わる筋肉です。
研究では、インナーマッスルの活性化により静的な筋緊張が高まり、日常の“何もしていない時間”でもエネルギー消費が微増することが示唆されています(Miyachi et al., 2001, Journal of Applied Physiology)。
これにより、ピラティスを継続することで基礎代謝が緩やかに底上げされる可能性があります。
② 呼吸法と自律神経調整による代謝リズムの最適化
ピラティスは「胸式ラテラル呼吸(lateral breathing)」という独特の呼吸法を採用しています。この呼吸は副交感神経を刺激し、自律神経のバランスを整える作用があります。
自律神経は、代謝を司るホルモン分泌や内臓の活動を支配しており、交感神経と副交感神経のバランスが崩れると、基礎代謝や食欲にも影響が出るとされています(Thayer et al., 2012, Neuroscience & Biobehavioral Reviews)。
呼吸を通して副交感神経が優位になると、内臓の血流が改善し、肝臓や腸の代謝・解毒機能が正常化。これにより、“代謝しやすい体質”の土台が作られると考えられています。
③ 姿勢・筋バランスの調整による活動代謝の効率化
ピラティスは、身体全体のアライメント(配列)を整える運動でもあります。骨盤の傾きや背骨のカーブ、重心の偏りなどを修正することで、動作のロスが減り、運動効率が向上=エネルギー消費が効率化されます。
例えば、前傾した姿勢や反り腰では、常に余分な筋緊張が生じてしまい、“燃費の悪い体”になりがちです。
これをピラティスで整えることで、動きが滑らかになり、日常生活の活動代謝も自然に向上します。
このような調整は、理学療法士や運動指導の専門家が行う「身体評価」に基づくピラティス指導でより効果を発揮します。
実際に論文ではどう語られているか?
ピラティスと代謝機能の関連については、以下のような研究報告があります。
- Bo et al. (2016):「高齢女性における12週間のピラティス実施後、安静時エネルギー消費量と脂肪酸代謝が有意に改善した」と報告(Journal of Aging and Physical Activity)
- Cakmakçi et al. (2015):「ピラティスは体脂肪率を減らし、インスリン感受性にも好影響を与える」と結論(Complementary Therapies in Clinical Practice)
- Segal et al. (2004):「初心者でも8週間のピラティスで柔軟性と筋力、日常活動でのエネルギー消費効率が改善」
これらのデータからもわかるように、ピラティスは見た目以上に代謝活性化を促す要素を多く含んだ運動であることが裏付けられています。
まとめ ピラティスは“代謝の土台”を整える運動
激しいトレーニングで汗を流すだけが「代謝アップ」ではありません。むしろ、日常的に無意識に消費されるエネルギー(基礎代謝)を高めることが、代謝向上の鍵です。
ピラティスはそのために必要な以下の要素をすべて兼ね備えています
- インナーマッスルの活性化
- 呼吸と自律神経の調整
- 姿勢・動作効率の改善
- 長期的な体質改善
特に初心者や不調を抱える方、激しい運動が苦手な方にとって、ピラティスは安全かつ効果的な代謝改善アプローチとなるでしょう。
理学療法士や有資格インストラクターのもとで、自分の身体に合ったピラティスを継続することが、結果的に「痩せやすい・疲れにくい・調子の良い体」をつくる第一歩になります。